杉咲花主演のドラマ「アンメット」で、脳外科医・三瓶友治を演じている若葉竜也が注目を集めている。自分でも毎週このドラマは楽しみにしていて、役名「三瓶先生」が気になって仕方がない。

プロフィールを見ると「大衆演劇出身」とある。見たことないな、大衆演劇は。たまに派手目の時代劇などを描いた演目看板を街中で見ることがあるけれど、一度も行ったことがなかった。
行ってみよう。
大阪に旅行で訪れた機会に、スマホで検索して観劇してみることにした。
大衆演劇の劇場は大阪には複数あるようだけれど、ちょっとクセが強そうな街で見るのもよいだろうと「西成」のオーエス劇場にいくことにした。
西成という街は、昼前から飲み屋が何軒も開いていて、かなりクセ強なのだが、足を踏み入れたのは初めてだった。オーエス劇場は、朝から飲んでいる人がぶらぶらしているような狭いアーケードの中の横道をちょっと入ったところ。アーケード商店街にさえ面していないので、ネットなどでよく調べないと見つけにくそう。
劇場は、古い映画館的であり、下町的で、浅草の東洋館より、もう少し暗い感じ。百人以上入れそうだけれど居た客は10人くらい。最前列の席に女性が数人、自分を含めた年配男性が数人、後ろの方に子供と陣取っている女性が数人といった感じだった。

演目は時代劇が2時間弱、そのあと、ショーが1時間くらい。演劇中は、電話はマナーモードなどで撮影もNG。ショーの時は、写真OK。どうやら、1カ月の間、同じ劇団が、さまざまな演目を日替わりなどで行って、月が変わると劇団が変わるみたい。料金は映画と同じくらい。
大衆演劇の劇団は、おおむね家族ベース+アルファみたいな規模らしく、時代劇も割と少ない登場人物で構成。舞台も、波止場とか屋内とかで何度か幕をしめて転換するのだけれど、若干ドタバタしていたり、思いのほか時間がかかったりと家族運営らしい雰囲気。
ショーは、劇で登場した劇団の役者が,今度は派手な衣装で歌を披露。最前列のファンらしい人が、1万円札をヘアピンのようなもので、役者の胸元にひっつけたりする。他の人のブログで、そういうおひねり文化を読んでいたので「ああ、こんな感じなんだな」と納得。

ちなみに、オーエス劇場は自社のホームページとか無いみたいで、公演情報は0481.jpで調べた。「おしばい」を数字に直したドメイン名なんだろうな。全国の情報が載って居るみたいだけれど、0481自体は浜松に運営会社があるみたいだ。エンタメの世界では、かなりマイナーな大衆演劇の情報発信を、どういう事情で行っているんだろう…。そんなことにも興味が…。
普段接しない大衆演劇の世界は、下町的で、興味深かったけど、ここから、若葉竜也や梅沢富美男が出てきた感じはしなかった。場所が西成の劇場だったが、それをもって大衆演劇とするのも極端だろう。今度は,都内でメジャーな大衆演劇を見てみようか。自分のエンタメ指向は、どちらかといえばメジャーな映画などだけれど、もうちょっと大衆演劇の世界を覗き続けてみたいとも思った。